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森林ボランティア活動の講演会

「これからの森林ボランティア活動」をテーマとした講演会を聴いてきました。講師は二人で最初は茨大社会連携コーディネーターの富井久義氏。演題は「森林ボランティアの現状と今後の展望」。

 

平成30年に実施した森林ボランティアのアンケート調査の分析結果のお話です。ボランティアメンバーの高齢化に伴い活動が曲がり角に来ている面があるのではないか、という指摘は私の「森林ボランティア絶滅危惧種論」と符合するところがあり、全く同感でした。

 

一般市民や若者を主な対象とした奥多摩での森づくり活動が、年間参加者153名、うち95名が初参加、定着するのは1、2名というのは、私としてはかなりショッキングな数字もありました。6~70歳代が中心の現在の森林ボランティアは10年もたてば半減してしまうかもしれません。

反面、これからの森林ボランティア予備軍のターゲットを50歳代とするとか、グループのコンセプト(何をしたいのか)を明確にするとか、参考になる話も聞けました。

 

二人目はNPOトチギ環境未来基地の塚本代表理事。こちらは若者を対象に森づくりと人材育成をテーマに活動しているグループです。柔軟な新しい発想で幅広い活動をされている、実にりっぱです。頭の硬いジイサンにはとても思いつかない内容でした。チェーンソーや刈払機を振り回して得意がっているガテン系森林ボランティアに対するアンチテーゼ的な存在にも思いました。このような動きが森林ボランティアの将来の新しいパターンなのかもしれません。

 

会場は定員100名に対し、ほぼ満席でした。先日のCWニコルさんの講演会に比べれば集まり具合はどうなのかなという思いは余計な心配でした。ただ行政関係者らしき人達も結構な人数が参加されていたので、森林ボランティアの参加者は半分強くらいだったのかもしれません。

この類の講演会は茨城では初めてだったのではないでしょうか、とても良い試みだったと思います。

             大畠記